瞑想と音楽

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瞑想と音楽

前回までの記事でご紹介してきたのは、静寂の中でする瞑想についてですが、今回は音楽を瞑想に取り入れることについて、少しご紹介しますね。

瞑想をする第一歩は、マインド(頭・思考)を静めることだとお話ししました。そのためにまず呼吸やイメージなどに意識を集中させる手法を使います。それでも、静寂の瞑想の練習は、特に最初はなかなか難しいです。静かにしようと思った瞬間に色々な考えが頭に浮かんできて、それをうまくコントロールすることができなかったりします。

そんな時助けになってくれるのが、音楽です。音楽といっても様々なタイプのものがあります。ここでお話しする音楽は、スピリチュアルな音楽、自分の意識をより落ち着いて高い方へ持ち上げてくれる音楽のことです。そのような音楽を、前回ご紹介したような瞑想の練習時に流すと、集中するのが簡単になります。あなたがお住まいの環境が、何か騒音が気になる場所の場合も、音楽を流すことで助けになります。

シュリチンモイは音楽家でもありました。深い瞑想中に作詞・作曲した曲を、やはり深い瞑想の中で、何種もの楽器を使って演奏し、ピースコンサート(無料)を世界中で800弱開催しました。日本でも1992年3月に日本武道館でピースコンサートを行いました。聴きにきて下さった方が瞑想的経験をしていただけるような、自分の中の平和や喜びが増えて会場を後にするようなコンサートでした。

シュリチンモイにとって、瞑想と音楽は切っても切り離せない近い存在でした。氏自身の言葉を少し引用してみましょう。

瞑想と音楽を分かつことはできません。ハートの一番奥から、平和、光、歓喜を求めて泣き叫ぶ-これが一番いい瞑想です。
瞑想の次に来るのが音楽、魂からの音楽です。このような音楽は私たちのアスピレーションある意識を呼び覚まし引き上げてくれます。
…魂からの音楽、霊的な音楽を聴くと、たちまちより高い意識の領域へ運ばれます。魂を込めて音楽を演奏すると、高く、より高く、これ以上ないくらい高く上ります。

また、音楽と瞑想についての質疑応答で、次のように答えています。

Q. 音楽を使うとスピリチュアル・ライフの助けになりますか。
A. もちろん、音楽はスピリチュアル・ライフの助けになりえます。音楽とスピリチュアル・ライフは双子の兄弟のようなものです。分かつことはできません。二本の指、二つの目を切り離せるでしょうか? 並んで一緒に生きているのです。
もし片方の目がうまく見えなかったら、視力が完全ではないと感じます。音楽とスピリチュアル・ライフは簡単に調和できます。二つはお互いを相補うものなのです。
音楽はスピリチュアルなシーカー(真実の探究者)が奥深くに行き、人生、真実、現実から最高の満足を得られるよう助けてくれます。同様に、スピリチュアル・ライフは音楽が世界全体に力と強さ〜つまり魂の光〜を提供するのを助けてくれます。

                                   <新版> 瞑想—人間の完成と神の満足(2018、シュリチンモイ)より

シュリチンモイのCDの多くが Radio Sri Chinmoy というウェブサイトで視聴できます。大体の音源が無料でダウンロードもできますので、瞑想の練習に試しに聴いてみたい、という方は覗いてみるといいです。

ちなみに私は、瞑想を始めたころ、こなしきれない仕事量に悩んでいました。それでシュリチンモイのフルート音楽などを、仕事をしながら流すことを思いつき、やってみたところすごく心が落ち着き、能率も上がりました。以来、今でも仕事中は可能な限り氏の瞑想音楽をかけながらしています。

次回は、マントラについてお話しします。
では、また!
皆さんの瞑想練習が実を結びますように!